外国人社員が増える中で、企業型DC(確定拠出年金)をどう運用すればよいか について解説していきます。
「外国人社員が母国に帰る可能性がある中で、確定拠出年金の仕組みってどう対応すればいいの?」と悩んでいる企業担当者も多いですよね。
この記事では、外国人社員への対応ポイントを整理し、制度運用時の注意点や工夫についてお話しします。
1. 外国人社員と企業型DCの関係
外国人社員が日本で働いている間に、企業型DCに加入するケースが増えています。しかし、現行制度では以下の点を考慮する必要があります。
外国人社員への影響ポイント
- 60歳まで引き出せないルールは外国人も同じ
- 確定拠出年金は、基本的に60歳までお金を引き出すことができません。
外国人社員が途中で母国に帰国しても、このルールが適用されるため、資産の運用のみを継続することになります。
- 確定拠出年金は、基本的に60歳までお金を引き出すことができません。
- 帰国後の手続きが必要
- 帰国後も資産を管理するためには、個人型DC(iDeCo)に移換する手続きが必要です。
ただし、この手続きが知られていない場合、資金が自動的に国民年金基金連合会に移されてしまうリスクがあります。
- 帰国後も資産を管理するためには、個人型DC(iDeCo)に移換する手続きが必要です。
- 2022年改正で脱退一時金が可能に
- 加入から5年未満の条件を満たせば、一定額の脱退一時金を受け取れるようになりました。ただし、細かい条件があるため、企業側が事前に説明しておくことが重要です。
2. 外国人社員への配慮と対応策
では、具体的にどのように対応すれば良いのでしょうか?以下のポイントを抑えて運用していきましょう。
① 退職時の情報提供を徹底する
外国人社員が退職する際、以下の情報をしっかり提供しましょう:
- 個人型DC(iDeCo)に移換する手続きの流れ
- 国民年金基金連合会への自動移換を避ける方法
- 必要書類や提出先
外国語での説明資料を用意できるとなお親切ですが、日本語でも手順を図解するなどして、わかりやすく伝えることが大切です。
外国人社員に配慮した企業型DCの運用は、少し工夫が必要ですが、適切な対応をすることで会社への信頼を高め、社員満足度を向上させることができます。外国人社員の対応を含め、ご相談ください。
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