日頃から多くの中小企業経営者の方とお話ししていると、皆様から「今はまだ大きなボーナスは出せないけれど、できるだけ長く、安心して働いてほしい」という社員への想いを伺います。
しかし、いざ福利厚生を充実させようと思っても、制度の壁にぶつかることは少なくありません。その代表例が「企業型確定拠出年金(企業型DC)」です。
会社が社員の老後資金を積み立てるこの仕組みは、残念ながら「従業員が何百人もいる大企業のためのもの」というイメージが定着しています。実際、1,000人以上の企業では半数近くが導入しているのに対し、中小企業ではまだ7%ほどしか活用されていません。
なぜ、企業型DCは「大企業向け」と思われているのか?
これほどまでに導入率に差がついてしまった背景には、制度を運営する金融機関側の事情が少なからず影響しています。
- 採算の壁:一般的な銀行や証券会社にとって、少人数の会社をサポートすることは手間やコストの面で採算が合いにくく、中小企業は敬遠されがちでした。
- 高い手数料:運良く導入できても、運用コスト(信託報酬)が割高な商品ばかりがラインナップされ、効率よく資産を増やせないケースもありました。
こうした「中小企業にはハードルが高い」という現状を心苦しく感じてきましたが、最近ではその流れが大きく変わりつつあります。
従業員1名から導入できる!中小企業に寄り添う新しい選択肢
例えば、SBIベネフィット・システムズのような運営管理機関は、まさに「これからを支える中小企業」に光を当てたプランを展開しています。最大の魅力は、従業員1名からでも、大手企業と遜色のない質の高いサービスを提供している点です。
特に注目すべきは、運用にかかるコストを徹底して抑えた「インデックスファンド」を中立的な立場で取り揃えていること。社員の皆様がコツコツと積み立てる大切なお金ですから、1円でも無駄なコストを削れる環境を整えてあげることは、経営者様から社員への「最高のプレゼント」になるはずです。
会社と社員、双方にメリットを生む「選択制」の力
さらに、社労士の視点で特にお伝えしたいのが、この制度が持つ「会社を守る力」です。
企業型DCには「選択制」という導入方法があります。給与の一部を積み立てに回すかどうかを社員自身が選べる仕組みです。社員が積み立てを選択した場合、その分は税法上の「給与」には含まれず「掛金」として扱われます。
- 社員のメリット:所得税や住民税が軽減され、税制優遇を受けながら賢く資産形成ができます。
- 会社のメリット:会社と社員の双方が負担する社会保険料が算定からは外れ、法定福利費で掛金は経費算入できます。福利厚生を充実させられます。
また、昨今の採用市場では「この会社は自分の将来をどれだけ大切に考えてくれているか」を重視する若い求職者が増えています。従業員10名ほどの温かな組織だからこそ、こうした先進的な制度をいち早く取り入れることで、「うちは小さいけれど、大手以上に社員を大切にする会社ですよ」という力強いメッセージを発信できるのです。
導入のハードルは、私たち社労士がサポートします!
もちろん、制度を導入するには、就業規則の変更や社員への説明など、丁寧なステップが必要です。でも、どうぞご安心ください。そのための準備や複雑な手続きをサポートするのが、私たち社労士の役目です。
「うちはまだ早いのではないか」「難しくてよくわからない」と諦めてしまう前に、まずは一度、未来の会社の姿を想像してみてください。社員の皆様が安心して長く働き続け、会社がより安定して成長していく。そんな好循環を作るための一歩として、企業型DCは非常に有効な手段です。
「うちの会社にぴったりのプランは?」と気になった経営者様へ
複雑な制度だからこそ、まずはメリット・デメリットを整理することから始めませんか。御社の規模や状況に合わせた、最も誠実な形での導入方法やシミュレーションを一緒に考えていきましょう。いつでもお気軽にお声がけください。


