【1200万円の機会損失!?】退職後の企業型DC「放置」が招く悲劇という衝撃なタイトルですが、こんな実例があります。
そ前の会社で企業型確定拠出年金(企業型DC)を積み立てていました。
しかし、退職時に移換の手続きをせず、なんとそのままさらに15年間も「放置」してしまっていたとのこと。
結果どうなったか。もし退職後も手続きをしてしっかりと運用を続けていれば、経済成長の恩恵を受けて今の資産は3倍近く(約1200万円のプラス)になっていたはずなのです。
しかし、手続きを怠ったばかりにその成長は完全にストップし、「本当にもったいないことをした…」と深く後悔。(それはそうですよね。)
なぜ、このような悲劇が起きてしまうのでしょうか?今回は、企業型DCにおける「退職後の放置リスク」と、絶対に忘れてはいけないルールについて解説します。
「放置」が最大のリスクになる理由
企業型DCは、転職や退職などで働き方が変わっても、年金資産を次の制度(転職先の企業型DCや個人のiDeCoなど)へ持ち運んで運用を続けられる「ポータビリティ」という仕組みがあります。
しかし、会社を辞めた後、「6ヶ月以内」に自分自身で資産の移換手続きを行わないと、大切な年金資産は「国民年金基金連合会へ自動移換」されてしまいます。
自動移換されてしまうと、以下のような致命的なデメリットが発生します。
- 運用がストップする:資産がすべて現金化されてしまい、投資信託等での運用ができなくなります。本来得られたはずの「運用益の非課税」という強力なメリットを自ら手放すことになります。
- 毎月、手数料だけが引かれ続ける:元本が一切増えない状態にもかかわらず、口座の管理手数料だけが毎月確実に資産から引かれ続けてしまいます。
知人の方のケースは、まさにこの「自動移換」による塩漬け状態でした。増えるはずの資産がストップしただけでなく、15年もの間、毎月少しずつ手数料で資産が目減りし続けていたのです。
会社側の「最後のアナウンス」が命運を分ける
このお話から学べるもう一つの重要なポイントは、「会社側の対応の重要性」です。
退職すると、運営管理機関から自宅宛に手続きの説明書類が届きます。しかし、退職や転職の慌ただしい時期に書類を見落としてしまったり、「よく分からないから後でやろう」と後回しにしてしまう従業員は少なくありません。
だからこそ、制度を導入している会社は、従業員の退職時に「自宅に届く書類を見て、必ず6ヶ月以内に移換の手続きをしてください。放置すると手数料で損をしますよ」「国民年金基金連合会へ自動移換されますよ」と、しっかりと念押しして伝える必要があります。
企業型DCは「非課税で積み立てる」という入口のメリットばかりが注目されがちですが、実は「退職後の扱い(出口・継続の管理)」も重要です。
せっかく会社と従業員が二人三脚で積み上げてきた大切な老後資金。それが「無知による放置」で無駄になってしまうのは、まさに“知らないと損をする制度”の典型例と言えます。
現在企業型DCに加入している皆様は、将来の退職時には必ず「6ヶ月以内の手続き」を忘れないよう、今からしっかりと心に留めておいてくださいね!


