「企業型確定拠出年金(企業型DC)を導入したいけれど、うちの会社には短期間のパートや、有期契約のパート社員もいる」
「導入したら、こういう雇用形態の人たちも全員強制的に加入させないといけないの?会社が全員分の掛金を負担するのはコスト的に厳しい…」
企業型DCの導入を検討される経営者様から、このようなご相談をよくいただきます。働き方が多様化する現代において、雇用形態ごとの制度設計は非常に重要なポイントです。
結論から申し上げますと、「そもそも加入対象にならない人」と「従業員区分ごとのルール設定」、そして「希望者だけが参加する設計(選択制)」を組み合わせることで、会社の実情に合わせた柔軟な対応が可能です。
今回は、「SBIいろどりプラン」を例に、短期間パートや有期パート等の雇用形態別の加入ルールと、おすすめの制度設計について分かりやすく解説します!
1. 大前提!加入できるのは「厚生年金の被保険者」だけ
まず、企業型DCに加入できる人の大前提のルールを確認しましょう。
「SBIいろどりプラン」の加入資格は、「原則70歳未満の厚生年金保険被保険者」と定められています。
つまり、勤務時間や日数が短く、会社の社会保険(厚生年金)に加入していない短期間のパートやアルバイトの方々は、そもそも企業型DCの加入対象にはなりません。
ですので、「社会保険に入っていない週数日勤務のパートさんにも、全員掛金を出さなきゃいけないの?」といったご心配は不要です。
2. 社会保険に加入している有期パートや契約社員の扱いは?
では、労働時間が長く、会社の厚生年金に加入している有期パートや契約社員の方はどうなるのでしょうか。
厚生年金の被保険者であれば、原則として企業型DCの加入対象となります。
しかし、「正社員には会社から掛金を出してあげたいけれど、有期パートや契約社員にまで一律で会社が掛金を負担するのは、コスト的に難しい」というケースも多いでしょう。
企業型DCを導入する際、就業規則や規程を提出しますが、その際に「従業員区分(契約社員や再雇用者など)ごとに別の定め(規則)」を設けることが可能です。
つまり、正社員と契約社員(有期パート等)で異なる掛金ルールを設定することで、無理のない制度運用が可能になります。
3. コストを抑えて希望者だけが参加する「選択制」
「正社員も含めて、会社が新たに掛金を全額負担するのは難しい」
「パートや契約社員の中で、やりたい人だけできるようにしたい」
このような場合に最もおすすめな設計が、「選択制(給与一部減額による掛金原資の捻出)」という導入モデルです。
選択制とは、給与の一部を「事業主掛金」の原資とする仕組みです。
この選択制の最大のメリットは、掛金の拠出を希望する従業員のみを加入対象とすることができる点です。また、前払い退職金との選択制により、任意加入制度とすることも可能です。
掛金として拠出することを選んだ従業員にとっては、その掛金分は非課税で積み立てられ、社会保険料の算定基礎となる賃金にも含まれません。
一方で、「手取りが減るのは困る」というパートや若手社員は、希望しなければ「前払金」として給与に併せて受け取ることができるため、不利益になることはありません。
まとめ:自社に合った「オーダーメイド」の設計を!
いかがでしたでしょうか。ポイントをまとめると以下の通りです。
- 社会保険(厚生年金)未加入の短期間パート等は対象外。
- 社会保険に加入している有期パートや契約社員等も、従業員区分ごとに規程を分けることができる。
- 「選択制」にすれば、希望する人だけ参加できる。
このように、「SBIいろどりプラン」を活用すれば、多様な雇用形態を抱える企業であっても、会社に過度な負担をかけることなく、従業員にとって魅力的な資産形成の場を提供することが可能です。
「うちの会社の場合はどう設計するのがベスト?」と迷われた際は、就業規則や規程の作成に精通した専門家(提携社会保険労務士等)のサポートを受けながら、自社にぴったりのオーダーメイドの制度を作り上げていきましょう!


